たべつむぎより、改めてご報告です。
たべつむぎ豆腐店について、先月をもってお店を閉じ、この7月より長期休業に入りました。
これまでのお支えに心より感謝申し上げます。
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開業から11年半、皆さまにたべつむぎのお豆腐を召し上がっていただき、年を追うごとにますます喜びを感じながら仕事をしてきました。お客様、取引業者様に「有り難うございます」と言える毎日を続けることができて、私はとても幸運です。
しかしこれから先を考えたとき、慣れ親しんだ仕事や生活をいったん離れてでも、豆腐店として私個人として学びなおす時間を作る必要があると感じ、休業の決断をいたしました。
実は夏以降「JICA海外協力隊」の制度を利用し、いわゆる開発途上国にて農産物加工の任務に挑戦することになりました。地域は中央アジア、期間は2年間の予定です。未熟な私に何か務まるかの不安もありますが、やってみます。
その任務が完了して帰国したら改めて豆腐店を開き、皆さまに再びお豆腐を食べていただきたいというのが、勝手ながら現在の私の望みです。
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たべつむぎ豆腐店をこれまで続けてきた中で、次第に心掛けるようになったことが二つあります。ひとつは、買ってくださったお客様への感謝に意識を寄せること。もうひとつは、お客様に"あてにしてもらう"ようになることです。
豆腐店を始めた当初は売れ残ったお豆腐を前にして、新しくお客様を増やさないといけないと考えていましたが、途中からその考え方は改めました。私の想像や期待の中のお客様の為ではなく、今日お豆腐を買ってくださる実際のお客様に感謝すること、喜んでもらうことだけに意識を寄せて仕事をするようにしました。
また、最初の数年はイベント出店や体調不良を理由に多々、勝手に店を閉める日がありました。しかし経営が不安定な時期が続くなかでようやく、豆腐屋は"あてにしてもらう"ようにならない限り成り立たない商売だと気づくようになりました。小さいながらも日々の安心、信頼を提供するべきと考え、通常直売や定期宅配を何より優先するようにしました。
いつものお客様にいつもの食卓。あてにしてもらうことで、私も日々安心して作れるようになりました。そして仕事で出会った方々からのたくさんの助けがあり、これまで商売を続けてこれました。
只々、感謝です。
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今回の長期休業の決断にあたり、開業以来お世話になってきた多くの方々に早めにご報告したいと思っていました。とはいえ、私が作って販売できるお豆腐は毎日限られていました。お世話になった方々への恩返しは、私が学ばせてもらった二つの心掛けを今日のお客様に向けて、変わらずやり通すこと。たいへん勝手ながら、自分にそう言い聞かせて6月末の休業前最後の営業日まで、たんたんとやりました。
そういうわけで、多くの方々に対して事後のご報告になってしまいました、どうかお許しください。
改めまして、これまでのご愛食、励ましのお声かけ、本当に、有り難うございました。
しばらくお待たせいたします。皆さまのご健康と穏やかな日々をこれからも願っております。
2023年7月 たべつむぎ豆腐店 店主

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たべつむぎの近況発信は、今後ものんびりですが続けます。
引き続きよろしくお願いします。
たべつむぎ
佐世保市重尾町1185
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